ラッセル・ウェストブルックが通算181回目のトリプルダブル、オスカー・ロバートソンの最多記録に並ぶ

Written By NBA Japan
Russell Westbrook Washington Wizards
NBA Entertainment

ワシントン・ウィザーズのラッセル・ウェストブルックが5月8日(日本時間9日)、インディアナ・ペイサーズ戦で33得点、19リバウンド、15アシストを記録し、通算181回目のトリプルダブル(主要個人スタッツ3部門で二桁を記録すること)を達成した。オスカー・ロバートソンの史上最多記録に並んでいる。

試合後、ウェストブルックは「コートに立つたびに全力を尽くそうとする」と話した。

「終わって振り返り、誰からも最高のレベルで競わなかったとか、いんちきとか言われたくない」。

スコット・ブルックス・ヘッドコーチは「彼のスピリット、気迫が大好きだ」と称賛している。

「我々がより良いチームになれたのは、本当に、本当に彼のおかげだ。リバウンド、クラッチショット、ブロック。どれも素晴らしく、どれもチームのためになるものだ。それこそが、ラッセルだよ。彼はずっとそうだった」。

【動画】ラッセル・ウェストブルック 通算181回目のトリプルダブル

ウィルト・チェンバレンの1試合100得点や、ビル・ラッセルの優勝11回のように、ロバートソンのトリプルダブル通算181回も更新不可能な記録と思われていた。殿堂入りしたマジック・ジョンソンでトリプルダブルは138回。ジェイソン・キッドが107回。100回を突破したのは、彼らだけだ。

だが、ロバートソンの引退から40年。ウェストブルックはここ7シーズンで見事にトリプルダブルの回数を積み重ねてきた。NBAでの最初の6シーズンで達成したトリプルダブルは8回。だが、その後の7シーズンで173回を記録した。残り4試合で新記録を樹立する可能性もある。

通算トリプルダブル達成回数ランキング

順位 選手 回数
1 オスカー・ロバートソン 181
1 ラッセル・ウェストブルック 181*
3 マジック・ジョンソン 138
4 ジェイソン・キッド 107
5 レブロン・ジェームズ 99*
6 ウィルト・チェンバレン 78
7 ラリー・バード 59
8 ジェームズ・ハーデン 58*
9 ニコラ・ヨキッチ 56*
10 ラファイエット・リーバー 43

*は現役選手

ウェストブルックは出場するたびにトリプルダブルを達成することが期待され、達成できない時のほうがサプライズにまでなった。特にこの2か月は顕著だ。オールスターブレイク以降のウィザーズの34試合のうち、ウェストブルックは25試合でトリプルダブルを達成している。同期間のNBAで彼を除くトリプルダブルは合計38回だ。

なお、ペイサーズはウェストブルックが最もトリプルダブルを達成した対戦相手で、この日が10回目だった。オーバータイムの末に133-132で勝利したウィザーズは、ペイサーズを抜いてイースタン・カンファレンスの9位に浮上している(ペイサーズとは0.5ゲーム差)。

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※画像は現地8日ペイサーズ戦前

ウィザーズはレギュラ-シーズンの残り4試合でアトランタ・ホークスと2試合、クリーブランド・キャバリアーズ、シャーロット・ホーネッツと各1試合対戦する。ウェストブルックはホークスとキャバリアーズ相手に各4回、ホーネッツ戦で2回のトリプルダブルを達成している。

ウェストブルックはNBAの全30チームを相手にトリプルダブルを達成しているが、NBAの歴史でこれを達成したのは彼とレブロン・ジェームズのみ。ジェームズは通算99回のトリプルダブル達成で大台に1つと迫っている。現役選手でウェストブルック、ジェームズに続く3位は、ウェストブルックの元チームメイトであるジェームズ・ハーデンで58回だ。

現役選手の通算トリプルダブル回数ランキング

順位 選手 回数
1 ラッセル・ウェストブルック 181
2 レブロン・ジェームズ 99
3 ジェームズ・ハーデン 58
4 ニコラ・ヨキッチ 56
5 ルカ・ドンチッチ 35
6 ラジョン・ロンド 32
6 ベン・シモンズ 32
8 ドレイモンド・グリーン 29
9 ヤニス・アデトクンボ 25
10 カイル・ラウリー 18

前述のように、キャリア序盤のウェストブルックはトリプルダブル・マシンではなかった。6シーズンで8回だ。対照的に、ロバートソンは最初の6シーズンで148回のトリプルダブルを記録。キャリア後半の7シーズンは合計33回にとどまった。だが、ウェストブルックは13年目の今季だけで、ロバートソンが7年目から14年目までに達成したトリプルダブルの合計回数を上回っている。

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※画像は現地8日ペイサーズ戦前

ロバートソンのピークは、79試合で41回のトリプルダブル(出場試合数比率51.9%)を達成した2年目の1961-62シーズンだ。単一シーズンでのトリプルダブル回数記録だったこの数字が塗り替えられたのは、55年後。2016-17シーズン、9年目のウェストブルックが81試合で42回(同51.85%)を記録した。今季は61試合で35回(同56.67%)とさらにペースアップしている。

MVPを受賞した2016-17シーズン、ウェストブルックはシーズン平均トリプルダブルという、それまでロバートソンしか達成していなかった記録も成し遂げた。さらに、この珍しい偉業も一度だけではない。ウェストブルックはここ5シーズンで4回目の平均トリプルダブルを達成するペースだ。

シーズン平均トリプルダブル

選手 シーズン 得点 リバウンド アシスト 出場時間 出場試合
ロバートソン 1961-62 30.8 12.5 11.4 44.3 79
ウェストブルック 2016-17 31.6 10.7 10.4 34.6 81
ウェストブルック 2017-18 25.4 10.1 10.3 36.4 80
ウェストブルック 2018-19 22.9 11.1 10.7 36.0 73
ウェストブルック 2020-21 22.0 11.6 11.5 36.2 61

ロバートソンを含む多くの人がウェストブルックの記録を祝う一方で、一部では彼が自分のスタッツだけに集中し、トリプルダブルを狙っているとの批判があったようだ。だが、ウェストブルックがトリプルダブルを達成した時、彼のチームは勝率75%(145勝35敗)を記録している。

これは、トリプルダブル回数ランキングのトップ5でも、ロバートソン(72.4%)とキッド(71.0%)を上回る数字だ。(ジョンソンは78.3%、ジェームズは76.8%)。

ウェストブルックの節目のトリプルダブル

通算回数 日付 カード 勝敗 出場時間 得点 リバウンド アシスト
1 2009/2/3 OKC vs. DAL 41 17 10 10
10 2015/2/2 OKC vs. ORL 38 25 11 14
25 2016/1/29 OKC vs. HOU 37 26 10 14
50 2016/12/17 OKC vs. PHX 34 26 11 22
75 2017/3/29 OKC @ ORL 42 57 13 11
100 2018/3/13 OKC @ ATL 35 32 12 12
125 2019/2/7 OKC vs. MEM 33 15 13 15
150 2020/12/31 WAS vs. CHI 39 22 10 11
175 2021/4/26 WAS vs. SAS 42 22 13 14
180 2021/5/6 WAS @ TOR 44 13 17 17
181 2021/5/8 WAS @ IND 44 33 19 15

ウェストブルックは3つのカテゴリーで二桁の数字を残すだけでなく、見事なスタッツを記録してきた。先日のペイサーズ戦でも、14得点、21リバウンド、24アシストをマーク。20リバウンド&20アシスト超を複数回達成した史上初の選手となった。NBAの歴史でほかに達成した選手は、チェンバレン(1回)だけだ。

ウェストブルックの最もクレイジーなトリプルダブル・スタッツ

日付 カード 勝敗 出場時間 得点 リバウンド アシスト
2021/5/3 WAS vs. IND 39 14 21 24
2021/3/29 WAS vs. IND 39 35 14 21
2019/4/2 OKC vs. LAL 37 20 20 21
2019/1/10 OKC @ SAS 50 24 13 24
2017/4/9 OKC @ DEN 37 50 16 10
2017/3/29 OKC @ ORL 42 57 13 11
2016/12/17 OKC vs. PHX 34 26 11 22
2016/10/28 OKC vs. PHX 45 51 13 10
2014/3/4 OKC vs. PHI 20 13 10 14

追う者のハードルをウェストブルックがどこまで上げるかは、まだ分からない。ロバートソンの記録に本当に挑戦する選手の登場までは、40年を要した。ウェストブルックに挑戦する候補は、今のNBAにいるのだろうか。それとも、毎晩ウェストブルックを見て、自分もいつかオールラウンドな選手になろうと思い描く子どもから候補が出てくるのだろうか。

※この記事はNBA.comの記事「Russell Westbrook ties Oscar Robertson's triple-double mark」を基に最新情報を加筆・修正しています。


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